◆ストーリー◆ まさか、と思った。
“運命”とはまさにこのことだろうか……。
先ほど視界に入った告知文には“エリア限定”と書かれていた。
たまたま時間があって、たまたまその気になって、ホント、たまたまが重なったからこそ、私は発見出来たのだ。
画面に流れている映像には、もうすでにその姿は映っていないけれど、それでも確かに「そう」だった。見間違えるものか。
私は映像を切るや、慌てて実家に電話を掛けた。
お兄ちゃんが出て、めんどくさそうな声を出したが、そんなことお構いなしに、
「いた! 見つけたで! 絶対アレや、間違いないわっ!!」
一通り、“事の顛末”を説明した後、作戦会議は今日の夜と決めて、電話を切った。
もう一度、“ワンセグ゛放送”をつけてみる。間違いない。
さっき映ってたエキストラのおっちゃんは、どこをどう見ても、家出した私の“お父ちゃん”だ――。◆登場人物◆高部 由紀(タカベ ユキ)
物語中での“私”であり、現在、東京の大学に通うため一人暮らし中。夏休みになって久しぶりに地元“大阪”へと戻ってきた。
高部 知恵(タカベ トモエ)
私の“お母ちゃん”。見た目も中身もパワフルで、まさしく大阪のおばちゃんといった感じ。お父ちゃんが家出してしまったあとも高部家の大黒柱となり、家族を支えている。
高部 陣太(タカベ ジンタ)
私の4つ年上の“お兄ちゃん”。フリーターという身上のせいか、常日頃からお母ちゃんにコキ使われている。
高部 ぽん(タカベ ポン)
私の“天敵”。私のことを格下と思い込んでいる生意気な犬(ポメラニアン)。
高部 修吾(タカベ シュウゴ)
私の“お父ちゃん”で、今回の騒動を引き起こした張本人。私が高校二年生の冬に家出した。[高部家大家族会議@へ進む][目次]
posted by 猫田しゅばる at 11:50|
エキストラ・エトセトラ